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2007年2月12日 (月)

書籍版『不都合な真実』

アメリカの元副大統領であったアル・ゴア氏が世界各地で行っている環境問題講座を映画化したものは上映中、観客も多いよう。その書籍版を買ってきた。
300ページを越す厚い本には数百点にも及ぶ写真やグラフが盛り込まれ、

地球温暖化の急速な進行が明白なこと、
その結果による環境破壊が人々に与える影響は多大であり、しかも目の前に迫っていること、
それでもそれを防止する力が人間にはあり、具体的な方法もあること、
が説かれている。

不都合な真実 まだ全体をざっと見終えただけで画像やデータ、論点のひとつひとつにじっくりと向かい合うのは今から。
具体性や説得力にあふれた本なので、少し暑かったり寒かったりするだけでエアコンのスイッチに伸びそうな手を止めてくれたり、豊富な湯量のシャワーを浴びたいという誘惑を抑えてくれることにも大いに役に立ってくれることだろう。
2800円(税抜)という価格設定に一瞬の迷いはあったものの、買ったことに後悔はない。

でも・・・、高いからというより期待度が大きいからなのだけれど実のところ不満もある。
まず製本や構成にひっかかる。急きょ出版が決まり、時間的余裕がなかったのだろうか?
正方形に近い大型サイズの重い本だけれど、そこに配置されたたくさんの画像、重ねられた文字列が見にくいと感じるものが多い。
また、細かいゴシック体がびっしり並ぶページが狭い3段組。両ページにわたると実に読みにくい。
目次がもうけられていないことも、とても不便。
たくさんの人の手元にと願うだけに、書店でペラペラとめくって「読みにくいなぁ」と置いてしまう人がいては残念。

内容に関しても少し。
温暖化の原因から「今あなたにできること」まで具体的に網羅されていながら、最大の環境破壊と言われる戦争に関して言及されていない。
たとえば温室効果ガス排出量の80%を占めているCO2に関してのたくさんの記述にも、戦争関連のものは含まれない。

湾岸戦争の際、幾つもの油田が炎上した為に排出されたCO2はどのくらい膨大なものだったろうか?
一般車両などとは違って規制のない(?)軍事関連活動によるCO2排出量はどれくらい?
といったものの答えとなるデータや関連論議があって欲しい。

それを取り上げない「不都合な真実」でもあるの?などとつっこむつもりはないけれど、環境問題に関して多大な実力と影響力をもつゴア氏だけに、惜しい。

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コメント

こんばんは。
前売りは早くに買いましたが、日曜はずっと500円割り引きだったりで人出が多そうな気がして、見に行くのは先延ばしにしています。
見に行かれた方の感想を読ませていただいたかぎりでは「今あなたにできること」が前面にでているようで、ちょっと胡散臭く感じ始めているなんて、ひねくれ者と言われそうですね。(笑)
でも、それになんと言っても文科省特選ですから。(^^;

投稿: winter-cosmos | 2007年2月13日 (火) 20時07分

winter-cosmosさん、こんばんは。
(大きな声では言えませんが)映画も見たのですが連日睡眠不足のあとだったせいか、ちょこちょこと眠りに落ちてしまったのです(それでもゴア氏のプレゼンのうまさには驚きました)・・・そんな訳で本を買いました。

胡散臭い、とは言いませんが、私もどこかで何かがひっかかるのです。個人的な人物の好みのせいかもしれません。
何がひっかかるのか、本を読みながらそれもつきとめたいと思っています。

投稿: りん | 2007年2月13日 (火) 23時43分

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